2008年08月03日

相身互いの“客”(其の肆)

『ジャックポット』に戻ると、そこには『パサージュ』内の『K』のお2人が居た。
「こんばんは」
「昼はどうも」
と、互いに挨拶を交わす。

このとき、私は、同じく『パサージュ』内の『U』(経営は『K』)で購入し、この日に『K』でチェーンを換えたばかりのヘマタイトのペンダントをしていた。矢張り自店舗の商品のこととて、2人共すぐに目に付いたようである。
「あ、それして頂いてたんですか?」
「ええ、丁度今日チェーンを換えて頂いたんで、早速」
「着けるときは大丈夫ですか?」
と、心配そうに聞く。どうやらペンダントの金具にチェーンを通す際に少々ペンチを使って曲げたことを気にしているらしい。
「大丈夫ですよ。気にはならないですし」
2人共ホッとしたような表情を見せる。
「そうやってチョコッと着けるのも良いですね」
と、Fさんが言う。すると
「私が最初に「可愛い」って言ったんですよ」
と、T姐さんが割って入る。
確かに(先の記事には書かなんだが)Tさん、小さいものであったにも拘らず目敏くこのペンダントを見つけ、
「あ、それ可愛いですね」
「うん、Fさんトコで買ったのよ。ただ、一寸チェーンが短かったんで今日換えて貰ったんだけどね」
というやり取りもあったのである。・・・・・・が、そもそもコレを見つけて購入したのはワタクシなのであるが・・・・・・。

その後、話は何故か寿司に及んだ。
「此処の『按針』のお寿司も美味しいんですけどね。私には光り物が無いのが物足りないんですよね」
「こっちじゃあんまり食べませんからねぇ」と、これはTさん。
「それはそうかも知れないけど・・・・・・やっぱりお寿司にはコハダがあって欲しいなぁ。それと、今の時期だとシンコね」
「シンコ?」
FさんとTさん、2人揃ってキョトンとした顔をする。
「あのね、コハダの子どもなんですよ。こんなに小ちゃくて可愛くて・・・・・・」
と、シンコの大きさを親指と人差し指を開いて示す。
「それ、美味しいんですか?」
「うーんと、味は淡ぁーいんですよ。だけどね、その淡さが又良いんだなぁ。嗚呼、夏が来たな、って感じで・・・・・・」
FさんとTさんは判ったような判らないような顔をしている。
が、流石に東京出身のAさんはうんうんと頷いて肯定してくれた。
それを見て
「あ、そうか。東京の人だもんね」
と、Fさん。
シンコの美味さばかりは食してみねば判るまい。それと、今の時期であるとハシリのサンマも蕩けるが如くで美味いものである。・・・・・・尤も、これらは光り物を食すことが出来ねば判らぬものであるのだが。
「ところでそれ、1年中食べられるんですか?」
「いえいえ、“スポット限定”って感じで期間は限られてるんですよ。だから余計に貴重品なんですよね」
「そうですか。じゃあ、私は食べられないですね・・・・・・」
それ故に『按針』で江戸前寿司の極みともいえるコハダやシンコが欲しいのだ。聞くところによると、佐賀方面でもコハダの良い漁場があるそうであるし。

一頻り話しに興じた後
「じゃ、明日もあるんでそろそろ・・・・・・」
と、お2人揃って席を立つ。
「それじゃ、又明日」
「僕は来ますけど、こっちは明日は来ないんですよ」
「ん?何処か行くんですか?」
「明日はお休みで、福岡へ平井堅のコンサートへ行くんですよ」
Fさん、嬉しそうに言う。
「へぇ!良いですねぇ。じゃ、明日は楽しんで」
「ええ。目一杯楽しんできます」
「それじゃ、また」
「お休みなさい」
お2人が帰った後、更にカクテルを頼む。
話の余韻を楽しみつつ酒を飲んでいると、又、客が入って来た。
posted by daydreamer at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | Jackpot Story | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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