2008年11月11日

真昼の太陽(其の陸)

ゆるりと楽しんできた至福のときも、そろそろ終わりに近付いてきた。メインの皿が下げられ、テーブルクロスのパン屑もさっと取り去られる。

チーズ次に運ばれて来たのは「フランス産ナチュラルチーズ」である。
「チーズはハードタイプ・ブルーチーズ・ウォッシュタイプの3種類をご用意しました。ハードタイプは◎※&$*#(聞き取れなかった)、ブルーチーズはゴルゴンゾーラ、ウォッシュタイプはリヴァロです。リヴァロはレーズンと一緒にお召し上がりください」
リヴァロとは懐かしい。これは、嘗て『エリタージュ』の「チーズ講座&ランチ」で話を聞き、その後の昼食会で頂いたものである。
チーズ好きの私は、無論のこと喜んでチーズを食した。或いはバケットに載せてカナッペ風に、或いは本当にレーズンと一緒に、或いはそのままでそのものの味を楽しんで。ハードタイプのチーズは癖がなくて食べ易く、ゴルゴンゾーラはこの中では一番風味も塩気も効いていたようでワインを飲み干すのに一役買い、リヴァロはレーズンの甘味と一緒に食すと風味や味が一層引き立つようであった。

「私達、今回とっても楽しみにしてたんですよ」
ふと、そう言葉がかかった。
「楽しみ、ですか?」
「はい。○○様はハウステンボスの常連のお客様だと伺ってましたので」
「(そのようなことを言った覚えは無いが・・・・・・たらーっ(汗))はぁ、そうですか」
「ええ。よくお見かけする方で、28歳位の方だと」
「・・・・・・えーっと、私は年末に3Xになりますが」
「え?そうなんですか??」
「・・・・・・そうですけど」
ここまで違うとトンデモナイ程のサバ読みである。こちらが却って驚いてしまった。・・・・・・が、顧みるに『ジャックポット』のT姐さんと年齢の話をしたときも今ではハウステンボスであまりお見かけしなくなったOさんの初対面の折も「28歳」と言われて呆然としたものである。とは言うものの、最近読んだ本の中にも“アラフォー”と呼ばれる年齢の方が「28歳」と行った先の飲食店の店員に言われて喜んでいるという件もある。そうなると、「28歳」というのは我々の世代に対するリップサービスの定番なのであろうか?
(ちなみにT姐さんの場合
「えーっ!アタシより下かと思ってた!!」
と迄のたまってくれたのである。ここまでいけばご立派と言うより他は無いが)
それに、ハウステンボスによく行くとは『Happy Aperitif in Tokyo 2008』の折にお会いしたムッシュやY総支配人にも言わなかったことである。一体何処で聞いたのであろうか?何せホテルズは然程利用しない筈の私である故・・・・・・あせあせ(飛び散る汗)

チーズを食し終わり、そろそろ満腹感を味わっている頃に、いよいよ問題のデザートである。甘いモノが苦手であると伝えたときから様々な知恵を絞って頂いていたのであるが・・・・・・さて。
デザートデザートの「爽やかなフルーツの盛り合わせ」である。
「本来ならワゴンサービスでデザートをお持ちするところですが、○○様は甘いものがお好きではないということでしたので、フルーツの盛り合わせに変更させて頂きました」
「ありがとうございます」
昼の相談の電話は正にこのデザートのこと。
「デザートにはフルーツの盛り合わせをご用意させて頂きたいと思いますが宜しかったでしょうか?」
「ありがとうございます。宜しくお願いします」
というのが“簡単な打ち合わせ”の内容であったのだ。
フルーツは、よく冷えていた。
さっぱりした甘味も充分であった。
仄かに酸味も効いていた。
これ以上に無い爽やかなデザートに、大満足であった。が、私の為にこれだけの種類のフルーツを用意するのは容易ではなかったであろう。
「フルーツの甘味は大丈夫なんですか?」
「嫌味じゃないし、しつこくないですからね。果物は好きですし」
「じゃあ、洋梨なんかをカラメルで煮たのはどうですか?」
「キャラメリゼしたものですか・・・・・・あれは一寸苦手ですね。あれは果物の甘味とは違うでしょう」
「お菓子みたいですもんね」

『エリタージュ』と『ミディ・ソレイユ』のデザートを並べて比較すると、『エリタージュ』が変化球ならば、『ミディ・ソレイユ』は直球勝負といったところであろうか。
尤も、どちらも夫々に凄さを見せ付けられたかの如くの思いがした。
何せ“変化球”の場合は技巧の数々が無ければ形にならぬし、“直球”の場合は素材に余程の自信が無いと出来ぬ芸当であるし。何れも一級品の腕と素材の為せる業であろう。

小菓子ここまで食すと流石に満腹であるので、「かわいい小菓子」は包んで貰った。「コーヒー」は、コーヒー・紅茶・エスプレッソ・ハーブティーからの選択ということであったので、エスプレッソにして貰った。

テーブルで会計を済ませ、席を立つ。
賑やかな声が聞こえなくなっていたのは肉料理の頃であろうか・・・・・・?個室のドアを開けると、そこはもう綺麗に片付けられた後であった。
「ありがとうございました」
の幾つもの声に送られて『ミディ・ソレイユ』を出る。
「また、何時になるかは分かりませんが予約を入れさせて頂けますか?」
「お待ちしております」
外の闇は更に濃く、イルミネーションが一層映えていた。
posted by daydreamer at 20:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 鹿児島散策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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