2007年02月15日

七草粥

私が2月11日(祝)を目途に京都行きを敢行するのは、偏にこの「七草粥のお振る舞い」が有るが故に尽きる。この時期に連休が重ならなければ、忙しい2月中の旅行など思いも寄らぬ。冬の旅行はするにはするが、せいぜい年末の押し詰まる前になること必至である。
(“冬の楽しみ”は他にもあるのである。それ故に“冬の京都”へ行くこと自体は恐らく止めることは無かろう)

閑話休題。

この「お振る舞い」は、伏見にある『城南宮』というところで行われている。
ここは、元は『城南離宮』と言い、その昔白川上皇(「梁塵秘抄」で有名な法皇様である。“遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ”というフレーズをご覧頂くと成る程と膝を叩く音も聞こえてくるような・・・・・・)が隠遁なされた場所であるのだそうな。有名な行事としては、4月29日(祝)と11月3日(祝)に開催される「曲水の宴」がある。美しい庭園の曲がりくねった運河のほとりに歌人が座って和歌を詠み、運河に流れてくる杯の酒を飲み干すという、古の都人もかくやあらんと思われる誠に高雅な行事である。
そして、私が楽しみにしている「七草粥」は、陰暦正月七日に近いという理由で2月11日(祝)に毎年行われている。流石に連休にならねば京都行きを楽しむことも適わぬ故、週の半ばにこの祝日が来るような年には諦めるのであるが、昨年・今年・そして来年はこの日が連休になるような年周りであるので、万障繰り合わせて訪れているのである。

『城南宮』七草この日には、毎年境内にこのように七草が祭られる。
この七草は、神社で自家栽培をしているものである。この畑の様子はかつて一度だけ見たことがあるが、整然とした畑に植えられた七草は、作物というよりも一種の観賞用の植物に思えたのを覚えている。

『城南宮』斎館こちらは「七草粥」を頂くことが出来る『斎館』である。
この場所は、元はご祈祷に来られたり神事に参加されたりなさった方々のお食事の場であろうと思われる。が、この日ばかりは「七草粥」を求める方々でごった返していた。

七草粥 お粥券これは「七草粥」を頂く為のご喜捨をお納めして頂く「お粥券」である。1膳¥450で、金を支払うと渡される。
厚手の和紙に印刷された券で、恐らく毎年使い回しなのであろうと思われる(昨年も今年もデザイン・大きさ共に全く同じであったのだ。尤も、すぐに回収されてしまうので傷みようも無いのであるが)。
この他に、ここでは2膳分¥1,000で持ち帰り用の七草粥も販売している。これも、見る見る無くなっていく程の人気振りである。無論私は重い荷物になってしまうので購入したことは無いのであるが。

七草粥・ほうじ茶斎館の奥へ行き、カウンターの前で「お粥券」を手渡すと、引き換えに「七草粥」が出てくる。
その横で「ほうじ茶」を配っている。「七草粥」と「ほうじ茶」はセットであるが、1枚の「お粥券」で貰えるのは「七草粥」1杯と「ほうじ茶」1杯である。
この「七草粥」であるが、薄い塩味の白粥に叩いて軟らかくしてから刻んだ七草を散らしてある。中には小さい餅が一切れ入っており、「無病息災」の縁起物になっているのだそうな。

七草盆栽・調理道具出入り口のところに、こちらの「七草」の盆栽状のものと七草を叩く道具が展示してある。この道具、実際に使っている様子を見ることは適わぬが、七草を叩く際に絶えず唱える“囃し言葉”はテープで延々と流れている。
「唐土の鳥が 日本の土地に 渡らぬ先の 七草なずな テッテッテロロロロ テッテッテロロロロ」
というのがその“囃し言葉”である。

これには、矢張り「無病息災」の祈願の意が込められていると言う。
「唐土の鳥」は、外国(昔は外国のことを全て“唐”と呼び習わしていた時代もあった。“唐人”というのは、国籍が何れであるにせよ外国から来た人々を呼ぶための総称であった)から入ってくる災厄を意味する。それが「日本の土地」に渡ってくる前に七草で災厄を払いましょう、というのが“囃し言葉”の意であると聞いた。
・・・・・・そうなると、「鳥インフルエンザ」が流行の兆しを見せた現在に此れを聞くのは相当きつい洒落であると言わざるを得まい。

この楽しみ、とりあえず来年で一旦中断となる。
来年までは2月の京都行きが恒例になるので、次回の為にせいぜい廻りたい処をチェックしてみようかと、毎年京都行きの後に思うのである。・・・・・・そのくせ実際は行き当たりばったりになるので(病気もするし、時間も無いし・・・・・・)計画をこなせたことなど無いのであるが。
posted by daydreamer at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都散策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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