2007年02月19日

ふくろう

前記事とは“ふくろう”繋がり、ということでこちらをご覧頂こう。

祇園に『舞扇堂』という扇子の店がある。
ここは、舞妓さんや芸妓さんの舞扇子を作ったり、紳士用・婦人用の紙扇子・布扇子を作ったり、時には檜扇迄もを作ったり、さらには扇子の絵付け体験が出来たり・・・・・・という、扇子と和風雑貨の店である。この店の商品は見ているだけでも楽しいのでよく行くし、昨年は(未だ形にはなっておらぬが)和風ファンタジーの話を作るネタにと白扇を購入したりもしたものである。

今年もまたご多分に漏れず、この店に足を運んだ。
すると、店内のほぼ中央に机が設えられ、そこで扇面絵師の大成睦穂氏が扇子の絵付けの実演をしていた。そのときに描いていた絵を見て、私は一目惚れをしてしまった。
手書扇子の「ふくろう」・・・・・・というのも、描いていた絵柄は「知恵の神様」とも言われ、数々の当て字から縁起物と呼ばれる「ふくろう」であったのである。風にそよぐ竹に止まり、背にはぼんやりと三日月を背負った、ふくろうの図柄。
この絵柄には珍しく婦人ものの扇子に絵付けをしてあり、しかもこれまた婦人ものには珍しく(そして私の好みである)緑系の背景色の扇子であった。
私がじっと見入っていたとき、大成氏は竹の葉を書いておられた。絵の具を溶いて筆にのせ、色を合わせ、無造作にも見える仕草ですいすいと描いておられるのに、描かれた竹の葉はまるで今にも風にそよぐかのように見えた。見ているうちに、思わず見本として展示されている扇子を手に取り
「これ、買えますか?」
と、傍にいた店員を捕まえていた。
それがこれである。

『舞扇堂』手書き扇子

実は、2/10(土)〜2/13(火)の4日間限定(しかも13:00〜16:00の時間限定)で絵付けの実演を見られるようになっており、購入者には名入れのサービスがあるということになっていたのだそうである。が、それを知らぬ私は目を白黒。
「どういう風にしましょう?」
と、扇面絵師自身に問われた私は内心冷や汗を書きつつ口ごもりながら
「ええと・・・・・・あんまり目立たない方が・・・・・・」
「そうですね。小さい方が可愛らしいですよね」
と、扇子の端の方に(と希望したのであるが)名前を入れてくれた。
その間にさっさと会計を済ませ、手元をじっと見やる私。

出来上がった扇子は、さも始めからこのようなデザインにしていたかのような自然な図柄になっていた。ぼんやりと見入る私は
「ではお包みしましょうね」
と店員に声を掛けられなければ何時までもそこに佇んでいたことであろう。
店を出るとき、扇面絵師の大成氏は
「大事にしてくださいね」
と堪らない良い笑顔で私に声を掛けた。
「勿論!」
と、私も笑顔で声を返していた。
posted by daydreamer at 22:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 京都散策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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