2007年08月04日

新しき顔を迎えて(其の肆)

「それにしてもさぁ、この「枝豆」、幾ら何でも勘定“ドンブリ”じゃない?」
「そうですか?」
と、些か不安げな顔のTさん。
「そうでしょうヨ。こんなに量多くてワンコイン(¥500)なんだもん。これだったら¥700〜800取っても良い位だよ」
「あ、そっちの“ドンブリ”ですか」
「・・・・・・アンタ、どっちの“ドンブリ”考えてたの?」
「いや、高過ぎるって言われるのかな、と思って・・・・・・」
そのようなことを私が此処『カフェ・デ・ハーフェン』で言う筈があるまい。そもそもの勘定が安過ぎると常々あちこちで言いまくっているというのに・・・・・・。

さて、Tさんと入れ替わるように、S君が店内に戻ってきた。H君もようやく手が空いた様子。そこで、S君・H君との会話が始まった。
「ところで、H君、幾つ?」
「18(歳)です」
「18?じゃ、未だ1年生?」
「はい」
「で、大学はやっぱり・・・・・・」
「近くのN国際大です」
「で、出身はどちらで?」
「S先輩と同じ福岡です」
「そうなんだ。ところで、S君幾つだっけ?」
「俺は21です」
「あれ?んじゃ、3年?」
「そうです」
「アンタ、就活どーすんのヨ」
「俺は優秀ですもん。他と違って」
「アンタも言うねぇ・・・・・・。で、どの辺り考えてるの?」
「俺は、地元オンリーです。福岡しか考えて無いですね」
「あ、そ。・・・・・・んで、間に合うの?」
「うーん、未だ方向性が定まらないんですよねぇ・・・・・・」
・・・・・・って、そんなにのんびりしていて間に合うのだろうか?
バイト先にそのまま就職したTさんの例など参考にはならぬであろうし。

「ところでさ、アレ、誰の仕業よ」
「俺がしたことにケチつけるんですか?」
「別にいいけどさ。前は立たせてあったよね」
何の話かと申せば、『グラン・キャフェ』のMバーテンダーが置いていった「シャア専用ザク」のフィギュアの話である。ガンダムオタクのMさんは、『カフェ・デ・ハーフェン』から『グラン・キャフェ』に異動するにあたり、何をトチ狂ったか所持しているフィギュアを持参して飾っていったのである。
「前はあそこ(と、棚の空きスペースを指す)に置いたんですけど」
「うんうん」
「いつの間にかそっち(とフィギュアが置いてある缶の上を指差す)に移されてたんですよねぇ・・・・・・」
さもあらん。
ボトルを動かしたり探したりする際に、空きスペースは誠に貴重なものである。そんなところに邪魔なアンナモノを置いていてどうするのだ!
尤も、これらの会話は全て“冗談”の範囲である。この程度では双方に険悪な雰囲気なぞ生まれることは無い故、何時ぞやの如くの喧嘩になどなりようも無い。

話をしている最中、H君は全く口を挟まぬ。そこでS君、H君をしみじみと見て
「で、コイツ見てるとやっぱり恰好いいなぁ、って思いますよね」
「ま、そりゃね。だけどさ、S君も“イケメンディーラー”って言われてるところもあるよ」
「そうですか?」
「うん。私が来た翌週に女性の方が見えたでしょ?」
「はい、覚えてます」
「あの方、ご自分のブログに“イケメンディーラーに相手して貰った”って書いてたヨ」
「本当ですか?」
「うん」
まー、この話をした後のS君の喜んだの喜ばないのって・・・・・・。
が、この会話の最中もH君はニコニコ笑っているばかり。少しは会話に割り込むくらいの図々しさをS君やTさんから教わっておかぬとこれから先が思いやられる・・・・・・たらーっ(汗) でないと本当に“観賞用”になってしまうであろう故。

・・・・・・これが会話の“限界”であった。
「Fantomatico!」の2部が始まると、テラス席に落ち着いた客の注文が殺到する。再び、忙しくスタッフが走り回る。
「・・・・・・凄いね、注文」
「お代わり、割り込んで注文しないとしはぐりますよ!」
と、Tさん。こう言いながら、酒やつまみをひっきりなしに運んでいる。
これでは落ち着いて飲むことも出来ぬ、と、急いで残りの枝豆を頬張り、ひと口残しておいた「ボストンクーラー」で流し込む。
「いやはや、これはこれは・・・・・・じゃ、済みませんけど隣りのニイチャンをからかってからまた来ますね」
「あ、Mですか」
「そうそう。で、取り敢えずここまでのお勘定をお願い出来ますか?」
「いえ、また来たときで良いですよ」
と、Taさん。
「あれ?だって、先刻のテイクアウトの分もありますのに・・・・・・」
「構いませんよ」
「・・・・・・じゃ、お言葉に甘えて」
と、再び精算せずに『カフェ・デ・ハーフェン』を出、『グラン・キャフェ』へと向かった。
その後、先の記事(『“客”との触れ合い(其の壱)〜(其の弐)』の如くの時間を『グラン・キャフェ』で過ごし、花火の頃に三度『カフェ・デ・ハーフェン』へと戻ったものであった。
posted by daydreamer at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | Cafe・De・Haven Story | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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