2007年10月21日

やさしさの、ひととき(其の陸)

この“よく見える方”(以下◆◆さんとお呼びする)と私が最初にお会いしたのは『ヴィノテーク』であり(Tさんはその頃『ヴィノテーク』に居た)、その頃は◆◆さんも気を使ってあれこれと話しかけてくださったりしたものであるが、今や双方ともすっかり慣れ、気が向いたときにちょこちょこと会話を交わす程度である。
それが証拠に、前回お会いしたときには私がすっかり眠りこけていたし、今回は◆◆さんが本を無心に読んでいたのであるから。
(しかし、酒を飲みながらよく本が読めるものである。私はド近眼の所為もあってか、活字中毒を自認しているにも拘らず、酒を飲みながら本を読むなどと言う芸当は到底出来ぬというのに・・・・・・)
・・・・・・が、『ハーフェン』のスタッフを交えての会話には双方が結構参加していたりもするのである。

さて、この◆◆さん、仕事であちこち飛び回っている方で、また、プライベートでも外国に行ったりすることもあってか、結構外国のあちこちで口にしたものの話題を出すことが多い。
「「ペリエミント」無いの?」
「「ペリエミント」ですか?」
「そうそう。パリで出てきたんだけど、「ペリエ」にフレッシュミントを入れたヤツ」
「・・・・・・「ペリエ」なんか置いてあるの『シェヘラ』くらいじゃないですか?」
当惑した表情で答えるTさん。
それはそうであろう。
ここ『カフェ・デ・ハーフェン』でも、『ヴィノテーク』でも、手元を見ていると使っているのは普通のミネラルウォーター(当然国産)くらいではないかと思われるし、そもそも「ペリエ」(フランス産のガス入りミネラルウォーター)の需要が『ハーフェン』の如き気軽なスナックバーのような場所においてあることなどありそうも無いが・・・・・・。フレッシュミントくらいならば場内のどこかで摘んでくることが出来そうかとも思われるが。
「向こうでは「ペリエミント」とか「エビアンミント」とか、色んなものが選べるよ」
と、こちらを向く。
「まぁ、向こうはミネラルウォーターを飲む食文化が昔から発達してますからねぇ・・・・・・」
・・・・・・というのも、ヨーロッパでは下水を早くから作ってしまったが為に自然水の汚染が酷く(何せ全く処理をしていない生の下水がテームズ川やセーヌ川に放流されていたこともあったという話があるくらいである)、水道の水が飲めるレベルでは無いので“水は購入するもの”としてミネラルウォーターの商品化が早くから進んでいたという事実があるのだ。故に、消費者の要求として様々な商品が発達し、それに伴って飲み方もまた様々に発達していくのもまた当然であろう。・・・・・・それはさておき。
この話の最中に、丁度◆◆さんの携帯が鳴った。どうやら仕事がらみの話であるらしい。中国語でやり取りを始めた◆◆さんを横目に、私を含めた全員がほっと肩を下ろす。

この日は、バイトのH君は早めに上がるシフトであったようで、21:30を少し回ったところで
「じゃ、そろそろ失礼します」
と、カウンター内のスタッフに挨拶をして出る。
「は〜い、じゃ、また明日ね」
と、Tさんが手を振る。
それを目ざとく見つけたS君、
「○○さん、俺、Tさんに手を振って見送ってもらったこと無いですよ」
と、拗ねる。
「ありゃあ、そうなんだ」
「そうですよ。アイツだけ特別なんですもん」
「良いの!▼ちゃんはアタシの心の支えなんだから」
それは、私が“H君に灰皿を頼んだ”あのシチュエーションよりもあからさまな“H君贔屓”だと思うが・・・・・・。あせあせ(飛び散る汗)

ここで、新たに客が店内に入ってきた。
「いらっしゃいませ」
と、スタッフが口々に迎える。
・・・・・・ん?Tさんの声のトーンが違う??
「そう言えばさぁ、Tさん、アタシに「いらっしゃいませ」って言ったことあったっけ?」
「言ってますよぉ」
「そうかぁ?あんなに可愛い声で「いらっしゃいませ」なんて言われたこと無いよ、アタシ」
「え〜、だって、○○さん、いつも入ってくるときニヤッて笑って入ってくるじゃないですか」
・・・・・・それは理由にならんだろう・・・・・・たらーっ(汗)

この間、隣り(と言っても、私との間には紙袋を置いていたので席としては“ひとつ置いた席”である)の◆◆さん、電話を終えてから、そ知らぬ顔をして本に熱中しておられたものであった。
posted by daydreamer at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | Cafe・De・Haven Story | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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