2007年10月23日

やさしさの、ひととき(其の漆)

阿呆な話をしながら、ふと時計を見た。
げっ!もう22:00近くになっている。
「いかん、もう『ヴィノ』へ行かなきゃ!」
「どうしたんですか?」
「いや、今日さ、宿泊特典で『ヴィノ』の飲み放題のコースに行かなきゃならんのよ。だから、もうそろそろ出なきゃね・・・・・・」
「あ、そうなんですか」
「そうそう。だから、ラストに1杯ね」

今宵の“ラストカクテル”を作るのはTさんである。
「○○さん、甘いの大丈夫ですか?」
「そうね・・・・・・今日は一寸位なら何とかなるかな?」
「じゃあ・・・・・・」
と、Tさん、グラスを取り出す。
と同時にレモンを半割にしたものを取り出し、グラスの縁を湿らす。
「あ、スノースタイル?」
「そうですけど」
「それ、塩じゃないよね?」
「これはグラニュー糖ですね」
「あ、それなら良いけど・・・・・・私、塩のスノースタイル苦手なのよ」
「あ、そうなんですか?」
「うん。だからね、都内によく行くバーでもね」
「はい」
「取り敢えず最初に作って貰うの「ソルティドッグ」じゃ無くて「ブルドッグ」(「ソルティドッグ」の塩無しヴァージョン)だったりするんだよね」
Tさん、グラスの縁を湿らせてから、小皿に取ったグラニュー糖にグラスの縁を回し、グラニュー糖を付けて「スノースタイル」にする。何かを考え考えグラニュー糖を付け、途中で手を止めてまた何かを考え、半分と一寸グラニュー糖を付けたところで再度手を止めてグラスを持ち上げ、布巾で半分を超えたところのグラニュー糖を落とす。所謂「ハーフムーン」の状態である。
その後、先にカクテルに使ったスロージンと、その他の材料をシェイカーに入れ、シェイクしてカクテルグラスに注ぐ。

10.6「キッス・オブ・ファイヤー」出来上がったのがこのカクテルである。
「これは、何?」
「「キッス・オブ・ファイヤー」です」
これは、ウォッカやらベルモットやらが入っているのでそれなりに強いカクテルである。そして、今迄のリキュールベースのカクテルとは違い、少々刺激的な飲み口である。
が、スロージンの甘酸っぱさが飲み易さを演出し、すいっと入ってしまう。

カクテルには、結構セクシャルなネーミングのモノがあるように思う。
例えば、「ビトウィーン・ザ・シーツ」。
例えば、「ラバーズ・ドリーム」。
例えば、「キス・イン・ザ・ダーク」。
例えば、「オーガズム」。
例えば、「キス・ミー・クイック」。
(その反面「エンジェル・キッス」だの「チャイルド・ドリーム」だの「プチ・ハート」だのという可愛らしいネーミングのモノもままあるのだからカクテルは侮れない)
そう言えば、昨年の夏にはMちゃんが「セックス・オン・ザ・ビーチ」のオーダー(メニューには無いが、それの“アレンジ版”をTさんが調えていた)を取って来て困惑顔をしていたことを思い出した。
そして、この「キッス・オブ・ファイヤー」も、どちらかというとセクシャルなネーミングのものに分類されると思われるカクテルである。
(また妙なモノを・・・・・・)
とは思ったが、これは、私が喜んだスロージンを使ってくれたのであろう、と気にも留めず口にしたものであった。

先ず、砂糖の付いている部分から口を付けた。
・・・・・・当然、甘い。
砂糖が口の中に何時までも残るようである。
そこで、砂糖の付いていない部分を口にした。
「あ、こっちの方が美味しい」
やっぱり、という顔でTさんがこちらを見る。
何時までもとゆっくり味わいたい気もしたが、時間も気に掛かるのですいすいっと飲んでしまった。

「じゃ、お勘定を」
と、レジの前にいたTaさんに告げる。
「えーっと・・・・・・おっとびっくり、¥5,000ピッタリです」
と、勘定書が目の前に出される。
これには私も驚いた。
が、支払いを済ませて出てきたレシートを見ても、確かに¥5,000である。あれだけ飲んだり食べたりしていながらこの勘定で済んでしまうとは・・・・・・。しかも、この日に飲んだカクテルは最初の「スプモーニ」以外はメニューに載っていないモノだというのに・・・・・・あせあせ(飛び散る汗)
矢張り、『カフェ・デ・ハーフェン』は安い。
支払いを済ませ、釣りを貰い、荷物を肩に担ぐと
「じゃ、すみません、これで失礼します」
と、隣りの◆◆さんにご挨拶をし、
「ありがとうございました」
の声に送られて『ハーフェン』を出る。

この後、『ヴィノテーク』で、特典の「レジェ・コース」(一番安い飲み放題のコース)を、差額を支払って「コルセ・コース」(一番高い飲み放題のコース)にアップグレードしたものの、『ハーフェン』でいい加減飲んでしまったこともあり、また、その他諸々の事情で白ワインとシャンパンを1杯ずつ“だけ”飲んで部屋に戻り、就寝したものであった。
posted by daydreamer at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | Cafe・De・Haven Story | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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