2007年12月24日

ペース配分・・・・・・(其の捌)

『グラン・キャフェ』に入ったのは、既に23:00を回った時刻。
予定していた時刻よりもかなり遅い。

こんな時刻になってしまった場合、以前であれば『ヴィノテーク』へ行く時間も考慮して『グラン・キャフェ』は遠慮していたことであろう。が、現在の私は『ヴィノテーク』への入店を躊躇する心理状況である(別に店やスタッフがどうのこうのという訳では無く、半ば以上に狂いかけているメンタルの部分が原因である)。・・・・・・となると、静かに飲むには矢張りここ『グラン・キャフェ』をおいて他には求められぬ。
このようなことを思うとき、一斉に営業を終了してしまう(・・・・・・とは一概には言い切れぬ部分もあるが)『アムステルフェーン』の営業の形態が恨めしくなる場合がある。街場のバーなぞ、5:00迄の営業をしているところも数多いではないか。そこまで遅く営業せずとも、せめて1時間程開店・閉店の時刻を遅くして時間差を付けては貰えぬであろうか・・・・・・と思わぬことも無い訳では無い。スタッフには深夜に及ぶ勤務で迷惑であろうか、とも思うが。

訳の判らぬ話はさておき。

「遅かったですね」
と声を掛けてきたのは、いつものバーテンダーM氏。その声に振り向き
「アンタ、随分サッパリしたねぇ」
と思わず口を付いてしまったものであった。以前は伸びた髪を上げて撫で付けていた(為に髪が膨れ上がったようになってしまい、生え際が異様に強調されていた)が、ふた月の間に髪を短く切り、額髪を僅かに垂らしている。
ふと店内を見回すと、流石にこの日は平日の前日、しかも時間も遅いこととてテーブルにぽつりと客が着いているのみであった。前回の連休中日の日曜日(そして時間ももう少し早い)とは雲泥の差である。

「で、何にします?」
「えーっと、これ、どんなの?」
と、目の前に置いてあった季節のカクテル「ストロベリーニ」のメニューを指差す。
「甘いです」
「あ、そ。でも、今日は(いい加減酔っているし)甘いの一寸位ならいけそうだし、いってみようかな?」
「甘いの、苦手でしたよね」
重ねて言う。
そこまで言うのであれば本当に甘いのであろう・・・・・・私が飲めぬくらいに。
「んじゃ、止めとく。それじゃねぇ・・・・・・」
とメニューをめくるが、何にしようかなかなか思いつかぬ。
「・・・・・・いいワ。何かテキトーに作って」
「テキトーに、すか・・・・・・」
またかよ、と言わんばかりの苦笑いを顔に貼り付けている。
尤も、全面的にこの注文が出来るのは、12年来の付き合いがある(うち7年程は月イチで通っていた)『SANBUCA』以外ではコイツだけなのだから、見逃して頂きたいものだ。『ジャックポット』の場合こんな注文は5〜6杯通して飲むうちで1杯だけの“遊び心”であるし、『ヴィノテーク』の場合は片や遊び過ぎ、片やバリエーションが少な過ぎるので味やベースの指定をした上での“お任せ”というパターンが多い。
それはともかく、Mさん、
「ブランデーベースでもいいですか?」
などと聞き、頷くと、目にも鮮やかなレモン色のロングのカクテルが出てきた。
「これは、何?」
「○□※△です」
「え?何だって??」
酔っ払いには聞き取れぬ。
思わず、椅子から立ち上がり、カウンターに身を乗り出す。
「○□※△です」
・・・・・・駄目だ。矢張り聞き取れぬ。が、幾度も言わせるのも気の毒である故、解ったような顔をして椅子に座り直す。

飲みながら始まったのは、またもや阿呆な話の数々。
先ずは、Mさんのネームプレートに目が留まったことから。
「やっぱりさ、Mってその字だよねぇ・・・・・・」
「何ですか?」
「いやね、ウチの職場にもMって悪ガキが居るのよ(お蔭でコイツの名が呼び難いこと夥しい。何か良い呼び方は無いものであろうか?)。いっつも怒鳴りつけてるもんだから、その字見ると奴のコト思い出してね」
「あぁ、Mって名前の奴、悪ガキが多いですからね」
「アンタも悪ガキだしな」
ニヤリと、笑いで答える。
「でさ、その名前の方は何て読むの?」
「当ててみてください」
「見当もつかんワ」
「▲▲(有名俳優)の∇って字に・・・・・・」
いつも思うのだが、人は何故自身の名前の字を説明するときに二枚目俳優や美人女優を引き合いに出すのであろう?
「うん・・・・・・やっぱり解らないなぁ・・・・・・」
「♯♯です」
初めて顔を合わせてから1年と5ヶ月、ようやくM氏のフルネームを知った。
「でも、久し振りに自分の名前をまじまじと見ましたよ。自分じゃ当たり前ですからね」
「そりゃそうだろうけど、一般的にはそうは読まんぞ。S君だってアレだけどさぁ・・・・・・」
このオトコも結構な難読名のひとりであるのでは?と思われる。そう言えば、コイツが生まれた位からボツボツ読み難い名前が出てきていたような気も・・・・・・今や読めぬ名前が付いた子どもなど珍しくもなんとも無いが。
posted by daydreamer at 09:01| Comment(0) | TrackBack(0) | Amstelveen Story | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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