2008年03月24日

ゆく河の流れは・・・・・・(其の弐)

「そう言えばさ、Sa君は?」
「Sa先輩は、今一寸学校の方に専念したいってことでお休みしてます」
「あ、そ」
・・・・・・成る程、だからHa君が入ってきたという訳か。
どうも見慣れた顔を見ないと思ったら・・・・・・。
「それはそうと、Eちゃんさぁ」
「はい?」
「その“先輩”ってのそろそろ止めない?」
「・・・・・・はい」
「体育会系で仕込まれてるのは判るけどさ(此奴は元サッカー部である)、社会人になったらみんな“さん”付けで呼ぶでしょーが」
「そうですね」
「今から癖付けときなさいよ」
・・・・・・人のコトは言えぬのであるが。私にしても、中学・高校の6年にも渡って運動部に居たので“先輩”が抜けずに苦労したものである。実際、当の“先輩”にお会いすると
「●●先輩!」
とお呼びしてしまいそうになるのを堪えるのが精一杯なのである。
「で、Ha先ぱ…、いや、Haさんがですね・・・・・・」
そうそう、その調子。

「そう言や、Ha君は何年生?」
「僕は2年生です」
「そう。で、Eちゃんが1年生だっけ?」
「はい」
そうか、ならばこの2人は当分の間は顔を見ることになりそうであるな。
「そうそう、○○さん、Hiさんって知ってます?」
「あー、『グラン』に居るコだっけ?」
誰あろう、Hi君こそ以前Mさんに
「イケメン?」
と散々からかわれてイジメラレたバイト君である。

「そうです。何だか僕と良く似てるって言われるんですけど」
「ま、そーね」
「この間学校でHiさんの彼女さんにHiさんと間違われたことがあったんですよ」
それは、確かにツクリは似ているが雰囲気は全く違うであろうに。
それとも、余計な小道具(EちゃんにはT姐さんとI君、Hi君にはMさんと・・・・・・NさんかT御姉様を添えるとそれらしくなるやも知れぬ)を取っ払うと似た雰囲気になるのであろうか?
ふと、思いついて聞いてみた。
「んじゃ、Eちゃんの彼女は間違えたコトは無いの?」
「あ、それは無いですねぇ」
隣りでHa君が笑いを噛み殺している様に見えた。
知らぬは本人ばかりなり、であるのやも知れぬな。

グラスが空になった。
目の前に居るのはEちゃんである。I君は何処かへ行ってしまった。Tさんは未だ戻って来ない。この状況で
「注文したいんだけど、I君、何処?」
と聞く程私の心臓は強くない。
「んじゃ、次はね・・・・・・ビルドはイケるんだよね」
「はい」
頭を抱え、考えるときの癖とてカウンターを人差し指でトントンと叩く。今宵の気分はジンであるが、「ジントニック」や「ジンバック」を飲む気分では無し、「ジンフィズ」や「トムコリンズ」は確かシェイクがあった筈であるし、「ネグローニ」もカンパリが効いていて割りと好きだが確かメニューには無かった筈・・・・・・。
「じゃあね、「ジンリッキー」くれる?」
「畏まりました」
今宵の「ジンリッキー」はレモンではなくライム慣れた手つきで「ジンリッキー」を作る。サッパリと飲みたい場合「ジンソニック」という手もあるが、何となく辛目の味が飲みたくなったので、ジンがダイレクトに味わえる「ジンリッキー」を注文したのである。
出て来たグラスに口を付ける。
ライムが効いて美味い。が、
「今回はライムで作ったんだ」
「「ジンリッキー」はライムですよ?」
「いや、前にTさんに作って貰ったときはレモンだったんでね」
処と場合によってはライムだったりレモンだったりするのが「ジンリッキー」である。・・・・・・オリジナルのメニューはライムであるそうだが。
「この「ジンリッキー」なんですけど、僕が最初に覚えたカクテルなんですよ」
Eちゃん、嬉しそうに言う。
「そう」
こちらは飲むのに夢中で上の空。
思いついて聞いてみた。
「そう言えばさ、Ha君は作らないの?」
「僕は作らないですね」
ニコニコしながらHa君が言う。
・・・・・・ま、今は良いが次回(来月)迄には何か覚えときなさいね。
posted by daydreamer at 21:36| Comment(0) | TrackBack(0) | Jackpot Story | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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