2008年03月27日

ゆく河の流れは・・・・・・(其の伍)

『ジャックポット』に戻って来ると、何時の間にかゲーム台が双方とも大盛り上がりになっていた。バイト君2名は汗だくになってディーラーを務め、ゲームを捌いている。
流石にこれでは私がゲームに参加して茶々を入れる余裕は無い。・・・・・・尤も、この折には結構飲んでいたのでゲームなどという億劫なものに参加をする積りも無かったのであるが。

さて、席に戻ろうとカウンターを見ると、置いていったコートがいつの間にか何時もの場所に置いてある。コースターと灰皿も新しいものが私の何時もの席にある。
「?」
と思いつつ先に座っていた席に着こうとすると
「あ、其処で良いですか?席、空きましたけど」
と、Tさん。
「あれ?何、それ、私の?」
「そうですよ」
「あ、そう。じゃ、そっちに移るワ」
『グランキャフェ』にしても『ジャックポット』にしても私の座る席はほぼ決まっている。どちらもカウンターの右端の席である。特に『ジャックポット』の場合、端の席は一寸高くなっている場所が有るので、肘を掛けてゆったり寛ぐ(場合によってはそのままもたれて眠ってしまう)のに丁度良い。
このときも、折角の心遣い故に素直に席を移動したものである。

「クラウディースカイリッキー」を注文し、ひと口飲んで人心地付く。
「ところでさ、今、幾ら?」
「少々お待ちください。・・・・・・¥6,650ですけど?」
Tさんが不安げな面持ちで言う。
「いやいや、もう5桁にしようなんて無茶は言わんよ」
「でも○○さん、『グラン』の分足したら5桁行くんじゃないですか?」
「そらまーね、そうでしょ」
『ジャックポット』と『グランキャフェ』をハシゴするようになってから、双方で貰う飲み物は酒だけでも10杯にはなるのである。他のもの(例えばチェイサーのウーロン茶)を入れるともっと多くなるし、『グランキャフェ』では飲み物以外のものは口にせぬが『ジャックポット』ではつまみなり食事なりを貰うことも多いので、勘定もそれなりにはなる。

「それにしてもTさん、最近売れっ子なんじゃない?この間も『グラン』の助っ人に行ってたし、今日は『按針』でしょ?」
「・・・・・・って言うか、私、要らない子なんですよ」
「何だ?そりゃ」
「助っ人に行くのは良いんですけど、何処に行っても「あ、時間だね。じゃ、帰って良いよ」って、こうですもん」
それは“要らない子”では無く『ジャックポット』に遠慮をしているのではなかろうか?
あれだけ型破りでありながら懐っこいキャラはそうそう居ないであろうに。だからこそ、私も『ジャックポット』に通うのだし現に彼女の勧誘で店を移った方もいらしたではないか。
・・・・・・などとは本人には言わぬが。どうせまたこの一連の記事も印刷して持参するので目にはするであろうし。
(ちなみにTさんはパソコンを所持しておらぬので、リアルタイムで記事を読むコトは無いのだそうな。故にこれらの記事が“土産”として喜ばれるのである)

賑わっていたゲーム台もどうやら一段落したようである。EちゃんとHa君がカウンターの中に戻って来た。
「疲れました〜」
「はいはい、お疲れさん」
2人とも目が疲れたようで、仕切りに瞬きをしている。
「そうそう、この間ね」
「はい」
「外出したときにコンナモン見つけたのよ。いる?」
取り出したのはガチャガチャのカプセル。
「これ、「ガンダム」ですか?」
「そうそう。あのね、これ、2頭身のキャラなんだワ。でね、写真見てたら「アッガイ」が何とも可愛かったのヨ。アレ、ギャグ漫画で取り上げられたりしてたんでね」
「そうなんですか」
「うん。で、「アッガイ」欲しくて買ったんだけど出て来なくってね。それは要らないから、あの「シャアザク」の隣にでも置いといてよ」
「はい」
Ha君、素直に受け取ってカプセル毎プラモデルの傍に置く。
この後思い付いて一寸『グランキャフェ』に行ったりもしたのであるが・・・・・・。

「ところでラストオーダーどうします?」
「あれ?もうそんな時間??」
「はい」
「そう。じゃね、「デリーフデ」と「XYZ」ね」
「はい、畏まりました」
「デリーフデ」に帆を掛けて・・・・・・慣れたものとて「デリーフデ」がすぐに運ばれて来る。中身は変わらぬが、グラスを変えたりデコレーションを変えたりと毎回違う趣向で運ばれて来るのは天晴れである。
口に運ぶ。すっきりとした飲み口と香り高いリキュールが心地良い。
・・・・・・と、ここでI君、何故かレジを打ち始める。
「一寸待った。「XYZ」は?」
「あ、すみません。私、間違ったんですよ」
と、Tさん。
何のことやら。・・・・・・と言うよりも、先程ふいっと外に出たりしたので気を遣ってくれたのであろう。
金額が提示される。
金を払う。ここでは“何時もニコニコ現金払い”が常である。尤も、カードは好きではないのでネット通販(『ハウステンボスショッピングモール』等)以外の買い物でカードを使ったことは無いが。
レシートが手渡される。後の為にとごちゃごちゃとレシートに書き込みをしつつ
「I君、ウーロン茶1杯しか入ってないってコトは無いよね」
「え?ちゃんと入れましたよ」
よくよく見るとウーロン茶は5杯分になっていた。どうも纏めて算出されているとレシートが読み辛い。
「それじゃ、またね」
「ありがとうございました」
送られて店を出る。
この後少々飲み足りぬ思いのままに『パロット』に寄って2杯程を飲み、アレ程馴染んでいた「関白失脚」を酔いのままにド忘れしてしまったものである。『アムステルフェーン』を辞し、部屋に戻ったときには既に1:30を回っていた。

最近は10回程にもなる「Jackpot Story」であるが、今回は5回で終わりである。随分短いものだな・・・・・・と我ながら思ったものであるが、よくよく考えれば大抵は二晩の話を纏めて書くのであるが今回は1泊故に一晩の記事しか無いので、この回数でも結構引っ張った方であろう。

『ジャックポット』に通うようになってから、1年半と一寸が過ぎた。スタッフもメニューも店内のシステムも当初からは随分変わったが、それでもカウンターに座ってしまえば延々と呑んだくれていることには変わりは無い。
偶にしか来ない長っ尻の客ではあるが、是非とも箒を逆さに立てたり、出て行った後に塩など撒かずにいて欲しいものだ。私にとって、気楽にのんびりと長時間飲める店は、ハウステンボス内では此処を置いて他には無いのだから。
posted by daydreamer at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | Jackpot Story | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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